じゃがいもをしっかり食べていれば太るなんてことありません

　昔から炭水化物の摂り過ぎは太るぞとか、デンプンはデブの元凶だとか言われています。本当なのでしょうか、とは言いませんが、たまにこの説を覆す噂を耳にします。その１つがじゃがいもを食べると太ることはない、というものです。

　でんぷんはもとより、じゃがいもを一切使っていない食生活をずーっと続けるのは実社会では難しいし、美容やダイエット関連でこれを食べると肌が荒れるから、太るからと特定の食材やメニューを拒み続けるのも理想が高すぎる結果と思います。

　それなら、開き直って積極思想ではありませんが、１つ踏み込んで、どうしてじゃがいもだと太るのだろうか、太らないのだろうかと調べてみませんか。

　太ると言われるじゃがいもも、正反対の太らないとされる根拠が、”レジスタントスターチ”なる、じゃがいもに含まれる物質です。レジスタントスターチは、日本語に置き換えると「難消化性デンプン」です。つまり、デンプンにしては体内に残らず、排出され易いようですね。わざわざ難消化性というのですから、デンプンは消化がいい→エネルギーや脂肪になり易いというのでしょう。

　もう１つ、じゃがいもなら太ることはないと言われる根拠が、その満腹感にあることです。これはどういうことかというと、じゃがいもに含まれているペプチド（アミノ酸関連です）が小腸を刺激して満腹感を感じさせるホルモン：コレシストキニンを分泌させる、ということです。そしてこのホルモンが分泌されるのが、摂取後２０〜３０分後だと言うことです。

　食前酒というのはありますが、食前じゃがとはあまり聞きません。が、逆算すれば食事前３０分くらいにじゃがいもを食せば太ることを防げれます。

　以上、じゃがいもで太るのか太らないのかについての考証をしてきました。デンプンの摂り過ぎは太る、はおおむね正しいかと思いますが、どっこい、じゃがいものデンプン質というのが曲者でしたね。

　じゃがいもを、なるべく冷やした状態で食べておけば、２０〜３０分後には満腹感が出て、過食に陥らない、ということは、食事の２０〜３０分前に冷たいじゃがいも料理を食べておくのがしっかりした食べ方です。