梅干しが好きですか?食べ過ぎると思いもよらぬ症状が出ます
梅干しを食べ過ぎると大変です。なんと太ったり腹痛を起こしたり、歯が溶けてしまうなんて噂があるのです。梅干しを見るとよだれが出てくるというのはありますが、何で梅干しを食べ過ぎるとそんな災いが降り掛かってくるのでしょうか。調べてみました。
梅干しは日本の伝統的な食べ物です。主食ではありませんが、サイドメニューに常食されている方も多いと思います。でも、梅干しに関して、これを食べ過ぎると色んな聞き捨てならぬ症状が現れるそうです。その実態を見てみました。
梅干しを食べ過ぎると?
よく聞くのは、梅干しを食べ過ぎると太ることです。そういわれる根拠は塩分にあり、これがむくみを起こしたり、他にもいくつか悪さをするようです。なぜ梅干しの食べ過ぎでむくみができるのでしょうか。
梅干しを食べ過ぎると?
細胞組織は体内にとり過ぎた塩分濃度を下げようとして、水分をためこもうとします。すると細胞や血管にためこめない水分があふれ、細胞周囲に水分が蓄積。これがむくみの正体。放っておけば水分をため込む一方なのでむくみが悪化。
浸透圧の問題ですね。なるほど、濃度を同じように保つ平衡作用から、濃くなるのなら、そうはさせないようにと、水分を溜め込むのですね。
梅干しを食べ過ぎると?
梅干しを食べ過ぎる→塩分濃度が上がる→体が濃度を保つために薄める方向に作用する→水分を溜め込む→むくみができる→太る、という流れですね。
梅干しを食べ過ぎると?
その他、梅干しの食べ過ぎで太る根拠として、塩分の過多による食欲の増進があるようです。つまり、上記の塩分濃度を保つ過程で胃液がより分泌されること、高血圧によって血流の悪化を招き栄養が体に行き渡らないのでもっと食欲を感じてしまう…。
梅干しを食べ過ぎると?
もとより日本食には塩分が多いのが普通なので、対処法としてどこかで塩分をカットしなければいけませんね。
梅干しを食べ過ぎると?
梅干しを食べ過ぎて下痢をする、おなかを壊すといわれる根拠は、梅干しが体内でシアン化水素(青酸)へ変化して悪さをするあたりですね。ただし、そうなるには文字通り但し書きがあります。
シアン化水素
梅干しを食べ過ぎると?
熟していない青梅の果肉や種(梅仁)含まれる成分は人体の酵素によってシアン化水素(青酸)へ変化し、中毒症状を引き起こします(致死量は成人の場合300個だそうです…)。
中毒症状としては嘔吐や下痢、腹痛、痙攣や呼吸困難を引き起こします。
シアン化水素自体は加熱やアルコール、塩や糖分、梅が熟すにつれて消失していくそうなので、とにかく青いやつと種は要注意ですね。
青梅干しを食べ過ぎると?
梅干しを食べ過ぎると歯が溶けるといわれる根拠は、梅干しは酸っぱいので、その酸が少しずつ歯を溶かすあたりです。この謎は、口の中のpHにかかっています。何となれば、歯はおもにカルシウムとリン酸で出来ており、これが酸が強いと溶けてしまうからです。
梅干しを食べ過ぎると?
このpHが5.5より小さくなると歯は溶ける傾向になるようです。梅干しを食べ過ぎる→梅干しの酸っぱさ(クエン酸)が歯の成分を溶かす→歯が溶ける、という流れですね。少し症状が重くなると、
クエン酸
梅干しを食べ過ぎると?
柑橘類などのフルーツやワイン、果汁、炭酸飲料、スポーツドリンクなど飲料、ビタミンCなどの顆粒や液体のサプリメント、うがい薬など、酸性のものを常用して歯のミネラルが溶け出し、弱く柔らかくなった歯がかみ合せたり歯ブラシによってすり減った状態のことを「酸蝕歯」といいます。
逆流性食道炎のある方、しばしば嘔吐する方などは、胃酸によっても歯が溶かされる場合があります。
ごくごく身近に歯が溶けだす要因があるんですね。
という方もいらっしゃるようです。まめに歯をごしごし磨くか医師に相談するしかなさそうです。
梅干しを食べ過ぎると?
梅干しを食べ過ぎたら…というトピックを検証してきました。極端な条件下でなければそんなに心配する必要はないと想います。
梅干しを食べ過ぎると?
でも、1つ1つ見ていくと、歯の成分が酸に弱いとか、塩分の摂り過ぎにいくつも症状が発生するなど結構怖いものもありますね。噂がどんな根拠から出ているのか、その根拠がどれだけ本当なのか、自分に当てはまるのか調べるのも大切ですね。