オリーブオイルは、実は揚げ物をするのにも最適な油だったのです！

一般的に揚げ物をするときには、サラダ油やキャノーラ油を使ったりする家庭が多いのではないでしょうか？オリーブオイルで揚げ物？と聞くと、ちょっと不思議な感じがしますよね。ですが最近は健康ブームも後押ししてか、オリーブオイルにも注目が集まっているのも事実です。そんな健康にも良いとされるオリーブオイルで揚げ物はできるのでしょうか？オリーブオイルは揚げ物にも適した油なのでしょうか？

実際に揚げ物をする場合、実はほとんどの油は素材の中に浸透してしまいがちなのですが、実はオリーブオイルの場合に限っては、油が素材の表面までに止まり、素材の中へあまり浸透していきません。しかもオリーブオイルには、素材に素早く熱を通す性質があるため、揚げ物に使っても油っぽくならないところも良いですね。オリーブオイルで揚げ物をすると、「揚げ物＝油っぽい」という先入観を覆す、さっぱりとした仕上がりが期待できるのです。これなら揚げ物を食べても余分な脂質の過剰摂取を避けることができますよね。と言うわけで、オリーブオイルは揚げ物に最適な油でもあるのです。

揚げ物をする時には天ぷら油やサラダ油を必ず使うという人も、ぜひオリーブオイルで揚げ物を試してみて下さい。オリーブオイルの主成分はオレイン酸で、しかも抗酸化成分が豊富なため、コーン油やベニバナ油などに比べるとはるかに酸化しにくく、また油が揚げ物の表面にとどまり、中までしみ込みにくいという長所があるため、ヘルシーな揚げ物に仕上がります。そのためダイエット中の揚げ物は、ぜひオリーブオイルを使うと良いですね。

またオリーブオイルは、加熱調理や揚げ物に使うのであればピュアオイルが常識のように思われているかもしれませんが、実はエクストラバージンのオリーブオイルも揚げ物にオススメなのです。エクストラバージンには、香りやさまざまな栄養素が含まれていることはよく知られていますよね。それは油の酸化を防ぐ抗酸化成分をたくさん合んでいる証拠でもあり、揚げ物に使った場合にもよりいっそう酸化しにくいとも言えるのです。また、揚げ物に使ったオリーブオイルは、キッチンペーパーなどで漉した後、密閉容器に保存すれば何回か繰り返し使えます。

ただし油の中の天然成分が多いほど、加熱中には煙の出る温度が低くなるので、オリーブオイルを使って揚げ物をする場合には、だいたい180度くらいから煙が出始めてきます。揚げ物の適温は160度から180度ぐらいとなりますので、エクストラバージンのオリーブオイルを使う場合には、特に火加減に注意が必要となり、必ず180度以下の温度を保つようにする事が大切です。

また、揚げ物に使うエクストラバージンのオリーブオイルは濾過してあるものを使いましょう。未濾過のエクストラバージンのオリーブオイルは、低温低加熱で生食用となります。なお、ピュアオリーブオイルで揚げ物をする場合は、こちらは精製の割合が向いので、220〜230度くらいまでは煙が出ないと言われています。抗酸化成分はエクストラバージンより劣りますが、主成分のオレイン酸そのものが酸化に強いので、同じく揚げ物に向いていると言えるでしょう。

ちなみに、オリーブオイルは何回くらい揚げ物に使えるのでしょう？以前イタリアの農水省でオリーブオイルとそれ以外の植物油を使って、どらちが揚げ物に適しているか、という実験をしました。高温加熱でオイルが劣化すると発生すると言われる、典型的成分がアクロレインと呼ばれる成分です。この実験では、他の植物油が最初からアクロレインを発生させたのに対して、オリーブオイルは6回目から発生させました。この結果を見ても、オリーブオイルが揚げ物に適していると言えますよね。

また、揚げ物の油の嫌な匂いが出たのは、大豆油が3回目から、コーン油が4回目、サフラワー油とグレープシードオイルが7回目、ピーナツオイルが9回目、そしてオリーブオイルはと言うと15回目以降からとの結果が出ています。この結果として、オリーブオイルが抗酸化成分を多く含むフレッシュなオイルであるのに対し、他の植物油は種子から精製されたシードオイルで、抗酸化成分が少ないためだと言えます。もちろんオリーブオイルも揚げ物に使った後は、きちんと漉した後は冷暗所で保管し、できるだけ早く使い切るほうが望ましいのは、その他のオイルと同じなのです。

いかがでしたか？オリーブオイルは揚げ物に最適なオイルだと言うことがわかりましたね。今までオリーブオイルは揚げ物には使えない！と思っていた人も、ぜひ試しに揚げ物に使ってみて下さい。オリーブオイルで揚げた揚げ物は、さっぱりとした感じで油っこくならないのが特徴です。一度食べればやみつきになるかもしれませんよ！