卵にあるカラザは食べる?捨てる?卵のカラザの働きを徹底分析
生卵を割ると白いものが黄身についていますよね。あれは「カラザ」というものなんです。調理をする過程でカラザは取り除いたりしますが、果たしてカラザは取り除かないといけないのでしょうか?今回は卵のカラザのさまざまな働きを徹底分析したいと思います。
まず卵に含まれるカラザとはいったい何でしょう。
カラザとは鳥類の卵に存在し卵黄の両端についているねじれたひも状のことを言います。たんぱく質でできていて卵白の一種になります。
卵のとがっているほうから2本のからざが伸び、卵の丸いほうから1本のカラザが伸びています。
カラザは卵黄を卵の中心に固定させる働きがあるのです。云わばハンモックのような役割を果たします。カラザは卵黄を外部からの衝撃を防ぎ卵黄を守る働きがあるのです。卵にとってカラザはとっても重要な存在と言えるでしょう。
飲食店や調理過程でカラザは取り除かれることが多いです。実はカラザを取り除く理由は出来上がりの見た目を考慮したうえで取っているだけなんです。カラザ自体は別に食べてもなんら問題はありません。むしろカラザには豊富な栄養素が含まれているので食べたほうが良いとされます。
カラザに含まれる栄養素は良質なたんぱく質のほかに、カルシウム、リン、鉄、ミネラル、カロチン、ビタミンB1、ビタミンB2などの栄養素が豊富に含まれているんです。
健康に良いとされるビタミンや美容に優れたカロチン等捨ててしまってはもったいのない成分がいっぱい入っているんです。ご家庭で卵を食べる際はぜひともカラザも一緒に食べて頂きたいですね。
さらにカラザには「シアル酸」と「リゾチーム」と呼ばれる成分も入っています。シアル酸とリゾチームは普段耳にすることがない栄養素です。シアル酸とリゾチームとはどのような栄養素で効果があるのでしょうか。
シアル酸とは、ムチンから得られる酸性の糖です。細胞と細胞との情報の伝達に関わっています。
カラザに含まれるシアル酸効果 その①
シアル酸には免疫力を高める効果があります。ウイルスの侵入を防ぎ体を守る役割もしてくれます。また、シアル酸はインフルエンザウイルスに有効であると研究報告されています。冬場のインフルエンザ予防にも最適なんです。
カラザに含まれるシアル酸効果 その②
シアル酸は美肌にこ効果があるんです。
シアル酸は細胞と細胞との情報伝達の役割を果たすため、シミ、しわ、たるみなどの身体の酸化を防ぐ働きがあります。また、コラーゲンやヒアルロン酸を必要な個所へ誘導する司令塔としての働きもあるので美容効果の高い栄養素と言えます。
カラザに含まれるシアル酸効果 その③
シアル酸効果3つ目は育毛を促進する効果です。
神経刺激作用があるとされており、育毛効果に効果が得られるといわれています。育毛剤などの成分としても取り入れられています。
リゾチームとは、ムコ多糖類を分解する酵素になります。細胞壁の主成分である多糖類を水解して菌を溶かす働きがあります。
カラザに含まれるリゾチーム効果
リゾチームは鼻炎、歯槽膿漏、気管支喘息、気管支炎、痰などの予防に効果があります。火傷などの皮膚炎症にも効果を発揮します。
リゾチームは塩化リゾチームとして風邪薬などの医薬品成分としても使用されている成分です。
卵のカラザには大変体に良い栄養素が含まれていたわけですね。
卵とひき肉のそぼろ丼
材料
●ひき肉 200g
●醤油 大2
●酒 大2
●みりん 大2
●砂糖 大2
●おろし生姜 適量
★卵 3個
★砂糖 大2
★みりん 大1
★醤油 小1/2
・スナップエンドウ
・ごはん
卵とひき肉のそぼろ丼①
ひき肉を炒めます。ひき肉の色が変わったら●の調味料を加えて煮詰めていきます。ひき肉がぽろぽろになるまで炒めていきましょう。
卵とひき肉のそぼろ丼②
ボウルに卵を割り溶きほぐしていきます。★の調味料を入れて混ぜます。油を熱したフライパンに卵を入れて菜箸数本持ちひたすらよくかき混ぜていきます。途中で火加減を弱火に変えて焦げないように混ぜ炒めていきます。ぽろぽろになったら火を止めましょう。
①のひき肉と卵をご飯を持ったどんぶりに盛り付けをして、飾りにスナップエンドウを飾れば完成です。
まとめ
カラザのぐにゅっとした舌触りや歯ごたえが気になる方でもそぼろにしてしまえばさほど気にならないと思います。ひき肉と2色丼にすることでひき肉の歯ごたえでかき消してしまえますね。
油と一緒に摂取することによりより効果を発揮する栄養素もありますので一石二鳥のメニューになります。おいしいので是非お試しください。
いかがでしたでしょうか。卵のカラザは、卵にとって大変重要な役割を果たしていました。生命が誕生するために危険から守る役割をしていたんですね。
何気なく取り除いてしまっていたカラザ。私たちが食事として摂取することにより、さまざまな栄養素を取り入れることが出来る栄養満点の素材だったことも解りました。
見た目を気にするあまり捨ててしまいがちですが、卵を食べる際はカラザは取り除かず卵と一緒に摂取することをお勧めします。